瀬尾の世の中浪漫紀行

瀬尾の恥ずかしい駄文をくすくす皆様が覗くBlog

昭和元禄落語心中を見た話

こんにちは瀬尾です。

年末もそこそこに差し掛かると風情ある興に足を運びたくなるのが都に生まれた性。というわけでそんな僕があしげく通ったAmazon VIDEOの寄席。そこにあったのが

昭和元禄落語心中である。

落語会昭和最後の重鎮と言われた有楽亭 八雲の色恋塗れ清濁併せ呑んだ噺家人生と戦後の落語会を描いた作品のアニメ版。

ストーリーは随所に落語調混じりに話が進み、実際に落語をする場面では落語家の自信や不安、演技や汗などといった描写が細かく表現されていて声優の名演も相まって非常にレベルの高いアニメだったと思う。

有楽亭八雲役を演じた石田彰さんは青年期の菊比古から晩年の八代目八雲までさらには落語中の女型男型多種多様な演技をされていてあっぱれ。

ストーリーは一期が八雲こと菊比古が落語と生涯の友である助六と出会い、噺家人生を歩み始めそして転落するまでの話になっています。二期は八代目八雲となった菊比古とその弟子である与太郎(後の三代目助六)の話。八雲が落語会を、落語を終わらせる為に昭和最後の重鎮として後世に落語を残すまいと落語と心中しようとし、最後に残った気まぐれ一番弟子の与太郎助六の娘小夏達によって諭され静かに死んでゆくまでのお話になっております。

一期の見所

若手落語家として、そして色恋の葛藤。友情、恋愛、落語、戦争。そんな時代と噺家について回るストーリーが見所です。(それって全部やん)とくに後半菊比古と助六が二人で話す野晒し助六最後の落語芝浜この2つはとても素晴らしかったと思います。

よそう、夢になるといけねぇ、、

二期の見所

与太郎のヤクザの親分への啖呵。落語家として言いたい文句は落語に込める、と言いたげな与太郎の啖呵は見ていてとても清々しいものです。『商売道具を出されちゃ何もいえねぇ。おまえ、いい噺家になったな。』

もう1つは八雲の誰も見ていない死神この2つがとても印象に残りました。死神は八雲の得意話として度々登場するのですが、死神を話すたびに八雲は死に近づいていってしまいます。(結果的に死後の世界の話とか本当に死神がいるとかいうオカルト展開になるんですがそれはそれでご愛嬌)

とにかくこの落語心中というストーリーは寄席に行きたくなる+煙草が吸いたくなる

最近のアニメでは喫煙シーンがカットされがちですがタバコがとてもいい哀愁を感じさせるんですよね。 そんな落語心中での一言

『最近の若え噺家は煙管の吸いかたも知らなくなっちまった』

なんですって?煙管?わかりました。吸いましょう

落語心中に影響を受けて煙管を始めた

煙管800円刻みタバコ360円

や、安い。刻みタバコが30〜40回吸えるので普通のタバコに比べて格段に安い。 刻みタバコは燃焼促進剤も入っておらず、タバコの匂いの原因であるこれと紙の燃える匂いが無いのでそんなに臭いがつかないし、味もタバコの葉本来の味があってする。紙巻きたばこのシャグも吸える。種類が豊富。

いいとこ尽くしです。なによりも詰めかたやその日の天候によって味が少し変わってくるのも風情がありますし。煙管の手入れをちゃんとしないといけないというのもまた愛着が湧く点だと思います。

いろんなことで手間をかけるというのが最近は少なくなってきていますが、タバコを吸っているみなさんもこの機会に煙管を購入して吸ってみてください。結構乙ですよ。

ちなみに瀬尾は喫煙可のお店で煙管を吸う時みんなに見られてわりといい気分です。(自己顕示欲の塊なので。)

着物を着て、寄席にいって、煙管をぷかぁっとする。そんなシチュエーションが大好きになった瀬尾でした。